バングラデシュの飲用水事情。「飲める水」と「飲んではいけない水」と「飲めるはずだけど飲まない方が良い水」
バングラデシュは、過密人口、都市部(首都ダッカ)への人口集中と流入、河川・地下水の汚染等により、飲用水の不足に悩まされています。 一部の地域を除き、安全な飲用水は入手可能ですが、日本のように水道水がそのまま飲めるわけではありません。 また、レストランの生野菜や食器がどんな水で洗われているか、手作りジュースの水や氷がどんな水かは、よく確かめる必要があり、 大抵の場合は避けたほうが無難です。
都市部の水道水
地下水をポンプ場で地域のタンクに汲み上げたものが、上水道として供給されています。
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それぞれのビルは、上水道からビルのタンクにモーターで汲み上げます。
蛇口から水が出ないとき(断水)
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蛇口から水が出なくなるのには、主に次の理由があります。
- 上水道から水が供給されない(地域の地下水組み上げポンプ場の故障、上水道の故障等による断水)
- 上水道には水があるが、ビルのタンクが空になった
- 停電時はビルのポンプを動かせないため、タンクに水を上げることができない
- ビルのタンクに水はあるが、ビルの配管に問題が生じた
いつ断水になるかわからないので、トイレに常にバケツいっぱいの水をためておくのは大切です。
ビルの水がなくなったら、大家、あるいはガードマンに連絡します。 大家によっては、「朝9時と昼2時と夜10時に水を上げるから」と決めている場合もあります。
農村部の水
直接地下水をポンプでタンクに組み上げて、用いています。 地下水が直接飲める地域もあります。
旅行者が田舎で飲み慣れていない井戸水を飲むのは、注意が必要です。
ミネラルウォーター
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バングラデシュでは、ペットボトルのミネラルウォーターがたくさん売っています。 500ml、1L、2L、5Lなどがあります。
ペットボトルの水は、基本的に安全です。
が、時折、購入前に封が開けられていることがあります。 購入前に、ペットボトルのふた、およびその周りのビニールのシールを確認してください。
- 常温: অর্মাল পানি (Normal pani)
- 冷たい水: ঠান্ডা পানি (Tanda pani)
と言います。
自宅で飲む水
ミネラルウォーターを買い続けるのは、経済的にも運ぶ労力の天でも大変です。 多くの家庭では、水道水を煮沸し、冷ましてからフィルターを通して飲みます。
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フィルター水
レストランなどでは、フィルター水(ফিল্টার পানি)と呼ばれる、処理された飲用水が用いられます。
基本的に、フィルター水は安全なはずです。 しかし、安いレストランなどでは、水道水が詰められていることもあります。 それで、大衆食堂のようなところでは、コップの水は飲まず、ペットボトルの水を注文するのが安全です。
屋台などのジュース
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しかし、その場でミキサーで作るようなジュースは、どんな水や氷が使われているか不明なことが多いため、 リスクが高いです。
茶など、煮沸するものは、危険が低いでしょう。 また、封がされているペットボトルや缶のジュースは、基本的に安全です。